ライフスタイルをシェアする暮らし方が
毎日をより豊かに、快適に。
物事を「所有」するだけの暮らし方から、物事を「シェア」する暮らしが主流になってきた社会背景を捉え、様々なライフスタイルに応じた居住環境を提供する〈ジオ シェア スタイル〉を立ち上げました。
新しい趣味のため、「たまに」のためにわざわざものを購入できない、スペースがない、時間がたりない。
そんな日々起こりうる悩みを解決し、〈ジオ〉でのライフスタイルをより豊かに快適にしていただくため、
様々なライフスタイルにあわせたものを共同所有し居住者に提供するサービスです。
採用プロジェクト
Geoの未来構想
“空間・経験・モノ全て”をシェアする
未来のコンセプトハウス
Geo village〈ジオ ビレッジ〉
居住スペースをただ購入する従来の考え方ではなく、私たちが現在提供している快適性・信頼性はそのままに、“海ビレッジ”、“山ビレッジ”、“街ビレッジ”といったテーマ性の高い集合居住ゾーンの1区画を専有する購入契約をおこなっていただき、ライフスタイルに合わせて気ままに各テーマの居住ゾーンを行き来する…。
そのような人も住まいも開かれた関係の豊かな暮らし方を目指します。
個人が財布を持つことなく、携帯端末やカードで金銭のやり取りをするようになってからもう10年。
銀行へ出勤する必要がなくなり、時間を自由に使えるようになった和樹は、仕事をしながら釣りも楽しむ日々を送っている。
水温が温まり始める春は琵琶湖のほとりにある“TSURIビレッジ”へ。
のんびりアタリを待つ間、バスボートの上で仕事なんて日も少なくない。
一方、調剤薬局に勤める妻のあゆみは、基本の出勤曜日や時間は決まっているが、ワークシェアをしている友人とどちらかが出勤していればよいことになっている。
今日は「子どもが熱を出したので勤務を変わってほしい」という友人からの依頼が。朝から和樹が車を使ってしまっているので、室内に備え付けのスクリーンでライドシェアできる車を予約し職場へ。
たまに使うがタクシーよりも安く、
時間が合えば他のママ友とも乗り合わせできて楽しいと、あゆみはご満悦のようだ。
薬局では、ネットで注文できるようになった薬剤の配送準備をする一方、手渡しでしか販売できないものは、
患者さんと直接やりとり。
ネット対応ができることで、
患者が集中しててんてこ舞いということもなく、
ワークタイムにゆとりが持てている。
2人の間には、5歳になる息子の斗真がいる。
ジオ ビレッジには
住人が子どもたちの面倒を見るシェア体制が完備。
保育士資格を持った子育てロボと日中に時間のある住人に、面倒をみてもらいながら、ビレッジの未就学児とともに遊ぶ中で斗真も成長している。
ある日、斗真を琵琶湖での釣りに誘うと、
「ブラックバスしか釣れなくてつまんない!他の魚も釣ってみたい!」という要望があった。
和樹は琵琶湖でブラックバス以外を狙うのが初めてであり、ここは釣りのプロにお願いしようと、スクリーンで「おじいちゃんレンタル」の空き状況をチェックした。
リタイヤしたお年寄りたちが集まるこのコミュニティは、いわば“人生のプロ集団”と言える。
釣りだけでなく、子育て、料理、DIYと、
あらゆるジャンルに精通した人がその知識や経験を伝授してくれるのだ。
もちろん、子どもたちの面倒だって見てくれる。
「義男じいちゃんの空きがあったよ!」と斗真に伝え、和樹は「10時に琵琶湖に集合してください」と
義男さんにメッセージを送る。
そしてすぐさま、
ビレッジの専用コミュニティサイトの掲示板に
「10時:寺岡家/琵琶湖で釣り」と入力した。
和樹と斗真が親子で釣りを楽しんでいるころ、
あゆみはビレッジ内で無農薬野菜を育てている畑へ。
地元農家の作業を手伝いながら野菜作りのコツを教わる。
「畑でかじる野菜は瑞々しくて、とっても甘いの。お店の野菜よりずっといいわ」と、
ここで育てた野菜が大のお気に入り。
畑の状況は部屋のスクリーンからもチェックできるので、タイミングを逃さず収穫が可能だ。
もちろん、
それだけでは日々の食卓はまかなえないので、
隣接するスーパーからドローンで調達することもできる。
ビレッジのエントランスにはユニット番号が書かれた
ウォール照明があり、ユニットごとに赤や青、緑など
色とりどりの光が点灯している。
この照明は、エントランスを通る住人の表情や歩調から感情を読み取り、色で表示するシステムだ。
寺岡家には、
あたたかなオレンジ色の光がついている。
どうやら、幸せな一日を過ごせたようだ。
「あ、隣の高橋さん、青から黄色になってる。何かいいことあったのかな?」。
顔を合わせずとも誰かの気持ちを感じることで、
和樹の心も明るくなった。
釣りを思う存分楽しみ、
コアユを3匹も釣り上げた斗真は大満足の様子だ。
和樹もビワマスの大物が手に入りニヤケ面。
今日の夕食は、自分たちで調達した魚と野菜を使った
メニューに決定した。
「そうだ、せっかくだからみんなも誘いましょうよ」
と言いながら、あゆみはスクリーンをタッチ。
専用掲示板に
「【お誘い】TSURIビレッジ・寺岡家/新鮮野菜と魚でおもてなし/先着3組様まで」とメッセージを送信。
すると「ぜひおじゃまします」と、
2軒先に住む西村さんご夫婦からの返信が。
その後、一人暮らしをする林さんと、近隣ビレッジの高田さん一家からも参加希望の連絡が届いた。
高田さんは以前住んでいたビレッジで、斗真が仲良くしていたはるかちゃんのご家族だ。
斗真くんパパと一緒に飲みたい、
と、お気に入りの銘酒を持ってきたはるかちゃんパパ。
段取りのいい彼は、帰りのことを考えて
自動運転機能が搭載された車で来たそうだ。
いつもは調理ロボを使うが、この日は料理好きの和樹がここぞとばかりに腕を振るった。
夏が過ぎ紅葉が美しい季節になると、
きまって寺岡家の移住が始まる。
昔と違い今の住まいは、
最小ユニットと呼ばれる居住スペースのみを購入する
ヤドカリのようなスタイルが主流だ。
寺岡家も例にもれず、最小ユニットを採用している。
引っ越しが楽で、電源さえあればどこにでも住める。
移住先は黒部にある“BOOKビレッジ”へ。
ここに移り住むのは今年で3回目になる。
立山の周辺から始まり黒部ダムへと続く山々の色合いがとても美しい。
見ているだけで清々しい気分になれる、
和樹の大好きな場所だ。
景色もさることながら、今では貴重な「紙の本」が貯蔵された大きな図書館がある。
借りた本を読みながら、自動運転搭載車でドライブすることが、和樹のお決まりの黒部スタイルだ。
週末には本を専用のスキャナーで読み込み、
プロジェクターで内容を映像化して観賞することも。
映画好きなあゆみにとって趣味を満喫できる時間となり、斗真も楽しそうに一緒に観ている。
「秋の夜長を読書と音楽で楽しもう」と、
あゆみのママ友の松本さんを筆頭に、
住民の有志でオーケストラが結成された。
好奇心旺盛なあゆみはもちろん参加。
美しい調べ…とは言い過ぎだが、
紅葉がハラハラと舞い散る中で聞く音楽に、
和樹は人生に新しい楽しみを見出している。
翌月からは、倍率20倍の中で当選した
“SORAビレッジ”の生活が始まる。
宇宙飛行士に憧れていた和樹にとって、
宇宙はまさに夢の場所。
毎日プラネタリウムを観ながら、
宇宙での暮らしに期待を膨らませている。