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マンションのバルコニーでプールやバーベキューはOK?知っておきたいバルコニー使用のルールとマナーとは。

観測史上最も早い梅雨明けを迎え、例年よりも長くなりそうな今年の夏。これからお子さんの夏休みがはじまると、自宅で涼を求める時間が増えるため、プール遊びやベランピングなど、真夏ならではのバルコニーライフを計画しているご家庭も多いのではないでしょうか?しかし、バルコニーの使用方法は各マンションごとにルールが定められているため、ふとした行動がルール違反・マナー違反となる場合があります。そこで今回のジオプラットは、夏休みシーズン到来前に知っておきたい「バルコニーの使い方の注意点」についてご紹介します。

管理規約でバルコニー使用のルールを確認しよう!

まず知っておきたいのは「マンションのバルコニーは専有部ではなく、専用使用権が認められた共用部である」ということ。そのため、自由に使って良い訳ではなく、使用の際にはあらかじめマンションの管理組合によって定められた管理規約を厳守することが義務付けられています。

詳細については各マンションごとに異なりますが、一般的には、
●コンロや七輪等の火気の使用
●大量の散水・撒水
●騒音・振動・悪臭等を発生させる行為
●遊戯施設その他の工作物の設置
●緊急避難の妨げとなる物品の設置又は放置
●煉瓦、モルタル、コンクリート及び多量の土砂による花壇等(芝生を含む)の設置又は造成
等が禁止事項に掲げられているケースが多いようです。
とはいえ、夏場はバルコニーで水遊びをしたがるお子さんが増える時期。事前に管理組合に申請を行うと使用が許可されるケースもあるため、個別の事例については管理組合に相談してみましょう。

【ケース1】バルコニーでのプール遊び、排水はどうする?

ここからは、管理規約の中で禁止されていない行為であることを前提として、ケースごとにマナーと注意点をご紹介します。まずは「バルコニーでのプール遊び」について。

●バルコニーの騒音は伝わりやすい、近隣住戸への配慮は不可欠

オープンエアの空間が気持ち良いバルコニーですが、住戸内と違って防音構造になっていないため、子どもたちのはしゃぐ声はそのまま近隣住戸へ伝わります。水遊び中はついつい開放的な気分になりますが、近隣住戸への配慮を忘れないよう心がけましょう。

●他の家や部屋に水が跳ねないように

子どもたちがプールではしゃぎすぎると、どうしても飛び跳ねた水が他の家や部屋、下の階のベランダ、洗濯物を濡らしてしまいます。そうならないように水を必要以上に跳ねさせない事を子どもたちにも守るように伝え、柵にすだれやビニールシートを掛けるなど事前に対策をしましょう。

●大量の排水はNG

問題となるのは、プール遊びを楽しんだ後の排水です。マンションのバルコニーの排水溝や排水管は、そもそも雨水を排水するための機能となっているため、一度に大量の水が流れることは想定されていません。そのため、バルコニーにそのまま水を流すと、排水管の破損や階下への水漏れなど想定外のトラブルが発生する可能性があります。

プール遊びに使った水は、少々面倒ではあっても少しずつバスルームへ運んで排水するようにしましょう。また、真夏は各家庭の節水対策が必要な時期でもあるため、風呂水として二次利用するのも良いでしょう。

【ケース2】アウトドア気分でベランピング、絶対に火気は厳禁!

コロナ禍のステイホームを経験し、一気にブームが加速したベランピング。おうちに居ながらにしてキャンプ気分が味わえるため、お子さんたちにとっても楽しい夏の想い出づくりにつながりますが、ベランピングを行う際にもいくつかの注意点があります。

●絶対に火気は使わないこと

ベランピングと言えば、セットでバーベキューを楽しみたくなるところ。しかし、バルコニーでの火気使用や臭いの出る調理は厳禁です。キッチンでつくったお料理をアウトドア用食器に盛り付けて運ぶなど工夫をしてみましょう。また、注意したいのはキャンドルの使用。最近はロウソクのゆらぎを再現したLEDライトも登場しているため、火気を使わないアイテムを使用してベランピング気分を盛り上げましょう。

●避難経路を塞がないこと

ベランピング用のテントをそのまま放置するのはNGです。というのも、バルコニーは本来、建物内で火災等が発生したときの避難経路として設置されているため、経路を塞いだ状態で私物を放置することは管理規約に違反します。特に、お隣の住戸との間に設置されている隔て板の前にはアウトドア用品などを置きっぱなしにしないよう気を付けましょう。

●お子さんの転落事故に注意

ハンギングチェアなど普段使わないアウトドア用のアイテムをバルコニーに置いておくと、物珍しさからお子さんが興味を示し、ひとりで上ってしまうことがあります。カラダの重心が頭部にある小さなお子さんはバランスがとりにくく、バルコニーからの転落事故につながる危険もあります。ベランピングで使用する椅子やテーブルは居室側へ寄せること。同時にお子さんから目を離さないよう注意が必要です。

【ケース3】お洒落なタイル敷き、大量の観葉植物は、大規模修繕のとき大変!

コロナ禍以降、外の空気が感じられるバルコニーを「アウトドアリビング」としてコーディネートするご家庭も増えているようです。涼しげな観葉植物や籐の家具を置いたり、テラコッタタイルを床に敷き詰めて南国気分を味わうなど、お洒落に演出されたアウトドアリビング空間はとても心地良いものですが、ひとつ注意したいのは「将来の大規模修繕について」です。

マンションでは、良好な住宅性能を維持するために12年~15年に一度のサイクルで大規模修繕工事が実施されます。工事の際にはバルコニーの防水や壁面塗装などの修繕を行うため、工事期間中は設置物の撤去が求められます。このとき最も大変な作業となるのが、バルコニータイルの撤去。テラコッタタイルや木製タイルなどは「いずれ必ず撤去する時期が来ること」を覚悟した上でセッティングしましょう(タイル設置も管理組合への届け出が必要となる場合があります)。

もうひとつ注意したいのは、バルコニーで育てる大型観葉植物です。緑に包まれたバルコニーの風景は日々の暮らしに安らぎを与えてくれますが、いざ大規模修繕工事に入ると観葉植物たちも移動させなくてはいけません。また、観葉植物の土は、多くの自治体で「廃棄物」に指定されているため、処分する際には処理業者に委託するなどお金がかかることもあります。夏休みシーズンは家庭菜園で夏野菜を育てるなど植物たちと触れ合う楽しみもありますが、「育てた後の片づけ方」についても親子でしっかり勉強しましょう。

ルールとマナーを守って楽しいバルコニーライフを満喫しよう

いかがでしたか?専用使用が認められているスペースだけに、ついつい「自分たちだけの空間」だと勘違いしがちなバルコニー。マンションはあくまでも集合住宅であり、多くの家庭が共同で生活する場所となるため、上記に挙げた注意点に配慮しながら楽しいバルコニーライフを満喫してみてくださいね!

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