実はマンションは「子育て」しやすい?
マンションならではの子育てメリットと間取り選びのチェックポイントを解説!
「子育てをするなら、庭付きの一戸建てで…」というイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか?しかし、イマドキの新築分譲マンションは間取りや設備、共用施設の機能がどんどん進化しており、“子育てのしやすさ”を実感できるファミリーライフに特化した物件も増えています。そこで今回のジオプラットでは「マンション子育て」のメリットと、間取り選びのときにチェックしたい注目ポイントについて解説します。
子育てのしやすさを考えるなら「ファミリー向けマンション」を選ぶようにしよう!
最近の新築分譲マンションは、シングル・DINKs向けのコンパクトマンション、ファミリーライフを想定した大規模マンションなど、それぞれの物件ごとに企画やテーマ、入居者ターゲットが異なっています。ファミリー向けマンションの場合は「3LDK・4LDKなどの大型住戸が多い」「キッズルームやライブラリーなど子ども向けの共用施設が充実している」「敷地内駐車場や駐輪場の数が多い」といった特徴がありますが、一方のコンパクトマンションは狭小プランが多く、共用施設の機能や駐車場スペース等を極力省く傾向があります。
こうしたマンションのテーマは、入居後の住み心地にも大きく影響するため、これから選ぼうとするマンションが「ファミリー向けに企画された物件か?」または「シングル・DINKs向けに企画された物件か?」を必ず確認するようにしましょう。
では、ここからは「ファミリー向けマンション」ならではの子育てメリットを紹介します。
「マンション子育て」ならではの5つのメリットに注目!

【マンション子育てのメリット①】マンション内に同じ世代が集まっている
ファミリー向けの新築マンションは、これから子育て期に突入する同世代のファミリーが集まることが多く、子どもの泣き声や足音に関しても“お互い様”という感覚で許容されやすい傾向があります。また、マンションの引渡し後は入居が一斉にスタートすることからマンション内コミュニティに溶け込みやすく、パパ・ママ同士のネットワークが円滑に広がることで、学校や塾・習い事の情報などを共有できる点も心強さにつながります。
中~大規模マンションの場合は、朝の通学時に子どもたちがエントランスに集まって集団登校をするケースが多いため、低学年の小さなお子さんも安心。加えて、マンション内のお友達同士なら、下校後はセキュリティに守られた館内で遊んだり、宿題をしながら過ごすことが可能。「今からちょっと出かけるので、1時間だけ〇〇ちゃんと一緒に遊ばせてもらってもいい?」など、困ったときに助け合いをしやすい点もマンション子育てのリットです。
【マンション子育てのメリット②】時短効果で仕事と子育てを両立しやすい
マンションは一戸建てに比べると「駅から近い便利な場所」に登場しやすい傾向があります。駅の近くには商業施設や銀行・郵便局・病院・行政窓口などの生活施設のほか、保育施設や学習塾といった教育施設も多く集まっています。わざわざ遠回りすることなく、マンション周辺で買い物や送り迎えなどの用事を効率良く完結できれば、日々の時間にゆとりが生まれ、仕事と子育てのスムーズな両立が実現します。
【マンション子育てのメリット③】共用施設まで子どもの居場所を広げることができる
ファミリー向けマンションの共用部には、雨の日も元気に遊べる「キッズルーム」や、友達を招いて誕生日会を開くことができる「パーティルーム」、絵本などの児童書が揃った「ライブラリー」など多彩な共用施設が設置されていることが多く、“子どもの居場所”を自宅の外まで広げることができます。中でも「ライブラリー」は近年子育てファミリーから支持を集めている人気施設。図鑑や科学・歴史本などのシリーズ図書は、収納スペースの都合で自宅保管が難しいものですが、マンション内にライブラリーがあれば、こうした本との出会いによって子どもたちの好奇心が育まれ、その後の進路の可能性が広がります。また、キッズスペースやキッズガーデンでの遊び体験は、新しい友達を作るきっかけにもつながります。
【マンション子育てのメリット④】厳重セキュリティに守られている安心感
最近の新築分譲マンションは、敷地内の随所に防犯カメラが設置され「犯罪抑止効果」が高められているほか、エントランスから住戸入口までの間に二重・三重のセキュリティゾーンが設けられているため、セールスなどの部外者はマンション内へ簡単に立ち入ることができない仕組みになっています。また、お子さんの無事の帰宅をメールで通知してくれるIoT機能や、セキュリティ会社との連携により24時間体制で室内の見守りを行ってくれるマンションも増えているため、子どもたちがある程度大きくなれば、安心して留守番を任せることができます。
【マンション子育てのメリット⑤】ライフスタイルの変化に合わせて住み替えしやすい
便利な立地に建つマンションは、一戸建てよりも不動産としての流動性が高く、中古物件になった後も運用しやすい傾向にあります。例えば「子どもが増えて部屋が手狭になった」「パパの転勤で引っ越しをしなくてはいけない」「子どもが独立して夫婦ふたりだけになった」など、将来家族構成やライフスタイルが変化して転居を考えることになっても、“売る・貸す”といった検討の選択肢が広がります。子育て期は家族の成長と共にライフスタイルの変化を迎えがち。この「住み替えのしやすさ」はマンション子育てならではの大きなメリットと言えるでしょう。
「子育てしやすい間取り」を選ぶときに気を付けたい3つのチェックポイント

間取りを選ぶときは、3LDK、4LDKなどの部屋数を重視しがちですが、以下の3つのポイントをチェックしておくと快適な「マンション子育て」が実現します。
【チェックポイント①】家族に必要な面積の目安をクリアしているか?
国土交通省の「住生活基本計画」によると、豊かな住生活を送るために必要な生活面積の目安(都市型居住)は
●1人暮らしの場合・・・・・・40㎡
●2人暮らしの場合・・・・・・55 ㎡
●3人暮らしの場合・・・・・・65~75 ㎡
●4人暮らしの場合・・・・・・85~95 ㎡
とされています。まずは上記の目安を参考にして「狭すぎず、広すぎない面積のプラン」をチェックしましょう。
【チェックポイント②】子育てに適した生活動線になっているか?
マンションは「ワンフロア」で生活が完結するため、日ごろから子どもたちの様子に目が届きやすいという点もメリットです。加えて、以下のような設計が行われているプランなら、親子のコミュニケーションを育みやすくなります。
●リビングを見渡すことができるカウンターキッチン
オープンタイプのカウンターキッチンには、料理や片付けをしている最中もリビングで眠っている赤ちゃんやおもちゃで遊んでいる子どもたちの様子にも目が届きやすい特長が。就学後はパパ・ママの前で宿題や勉強をする「リビング学習」も実践しやすくなります。
●リビングから個室に出入りできるリビングイン動線
デリケートな思春期に入ると、子どもたちは帰宅後すぐ自分の個室に閉じこもりがちになります。しかし「リビングイン」の個室なら、必ずリビングを通ってから個室に入る動線になるため親子の会話が弾みやすくなり、子どもたちのちょっとした変化も見逃さずに済みます。
●キッチン~廊下~洗面を行き来できる2WAY動線
子どもが成長すると、登校時間とパパ・ママの出勤時間が重なるため、朝の身支度のときに洗面室周辺が“大渋滞”します。その点、キッチン~廊下~洗面室を双方向に行き来できる2WAY動線のプランなら、洗面室に出入りする際の混雑を解消。水まわり動線の渋滞を緩和しやすくなります。
【チェックポイント③】将来の生活変化に対応できる可変性を備えているか?
最近の新築マンションでは「引戸」や「スライドウォール」などを活用することで空間の可変性を高めたプランが増えています。リビング・ダイニングと洋室の間がスライドウォールになっていれば、子どもが小さなうちはウォールを開放して大空間リビングに…子どもの個室が必要になったらウォールを閉じて独立した勉強部屋に…と、家族の成長に合わせて間取りをアレンジできます。また、大型のファミリークロークや納戸がついているプランなら、子どもたちの図工作品や卒園・卒業アルバムなどの“捨てがたいアイテム”も収納しやすく、家族の成長と共に増えていく思い出を大切に保管できます。
ただし、マンションならではの注意点も忘れずに!
一方で「マンション子育て」だからこそ気を付けなくてはいけないポイントもあります。
【注意ポイント①】騒音トラブル
育ち盛りの子どもたちがいると、どうしても声や足音が近隣住戸に響きやすくなります。騒音トラブルを回避するためには、階下に住戸がない1階や2階(共用部の上の部屋)、お隣との接壁面が少ない角住戸がおすすめ。また、リビングや子ども部屋には吸音マットを敷いておくなど、日ごろから防音対策も心がけましょう。
【注意ポイント②】転落事故防止
マンションのバルコニー手摺は、子どもが乗り越えられない高さで設計されていますが、手摺の前に荷物を置いていると、それを踏み台にして乗り越えてしまう危険があります。また、バルコニーのない出窓や腰高窓にも注意が必要です。子どもたちは外から聞こえてくる音に反応し、好奇心で身を乗り出してしまうことが多いため、「補助錠」を設置するなどして常に事故防止を意識しましょう。