水道料金が高いと感じたら要チェック!その原因と今すぐできる節水方法とは?
テレワークの導入や外出自粛など、ステイホームの時間が長くなったことで「水道料金が高くなった」と感じている方も多いのではないでしょうか?大手人材派遣会社が実施した「コロナ自粛前後で上がった生活費に関するアンケート(※1)」によると「水道光熱費が上がった」と回答した人は64.9%を占め、炊事・洗濯・トイレの回数が増えたことによる水道料金の負担が増加していることがわかりました。特に、寒さが厳しくなる真冬の季節は、入浴時に湯船に浸かる回数が増えることから、水道料金が高額になる傾向があります。そこで、今回のジオプラットでは「水道料金が高くなる原因」と「マンションで今すぐできる節水方法」についてご紹介します。
自治体やマンションによっても水道料金の違いがある
総務省家計調査(2020年)によると、2人暮らし以上の世帯の上下水道料金は、月額平均5254円。ただし、水道料金は全国一律ではなく、各自治体ごとに料金が定められているため、同じ日本国内であっても地域によって7倍を超える料金差があると言われています。これは人口密度や上下水道の整備状況によって、水道機能を維持するためのメンテナンス経費が異なるためです。
また、マンションなどの集合住宅では、各住戸ごとに水道局と契約をおこなう「個別契約」の物件と、管理組合が建物一括で水道料金をとりまとめる「共同住宅扱い(アパート方式)」の物件に分かれており、一般的には共同住宅扱いのほうが水道料金が割安になる傾向があります(ただし、総戸数や水道使用量により異なります)。
新しい住まいへの引っ越しを検討している方は、自治体の水道料金や、希望する物件の水道契約形態がどのようになっているかを事前に確認しておきましょう。
「使う水」だけでなく「流す水」にもお金がかかることを覚えておこう
わたしたちが普段支払っている水道料金は「上水道の基本料金と従量料金」+「下水道料金」+「消費税」で構成されています。上水道というのは、蛇口をひねると出てくる水=「使う水」のことで、キッチン、洗面、トイレ、バスルームなど、家庭内で使用している水はすべて上水道となります。なお、上水道は給水管の口径の大きさによって基本料金が異なります。
一方、意外に見落としがちなのが下水道料金。下水道というのは、家庭から出る生活排水=「流す水」のことで、生活排水は一度浄化してから自然に還されるため、排水量に応じて浄化処理のための料金が発生します。つまり「使う水」を減らすだけではなく、同時に「流す水」を減らすことによって、賢い節水につながります。
水道料金が急に高くなったら・・・まずは5つのポイントをチェック
「最近急に水道料金が高くなった」と感じたら、以下のような原因が考えられます。
①単純に水の使用量が増えた
「子どもが生まれて家族が増えた」「在宅勤務の時間が増えた」など、家族構成やライフスタイルの変化によって、水道の使用量・排水量が増えると、当然ながら水道料金は高くなります。また、食洗器や洗濯機などの家電製品を買い換えた場合や、ガーデニングの水やり、夏場のビニールプール遊び等も水道使用量が増えるきっかけになるため、日々の水の使い方に無駄がないかをチェックしてみましょう。
②水栓から水漏れしている
キッチンのシングルレバー水栓やバスルームのハンドル混合水栓からポタポタと水が滴り落ちていませんか?水栓は長年使っているとゴムパッキンが劣化し、水漏れを起こすことがあります。パッキンを交換すれば自分で直せるケースもありますが、パルプなど内部の部品が故障している場合もあるため、水漏れに気付いたら早めに専門業者へ相談しましょう。
なお、水漏れを確認するには水道メーターをチェックする方法も。室内の水栓をすべて閉じた状態で、水道メーターの「パイロット」と呼ばれるモーターがくるくる回転していたら、どこかで水漏れが起こっています。トイレのタンクや洗濯機の給水ホースの継ぎ目など、気づきにくい場所で水漏れが発生しているケースもあるため、注意深く確認しましょう。
③水道管が破損している
水漏れがないのにパイロットが回転している場合は、壁の中や床下など目に見えない部分で給水管が破損しているケースが考えられます。床・天井・壁を見て、湿気を帯びている箇所や変色している箇所がないかを確認しましょう。なお、水道管や給水管の破損など、目に見えない部分の水漏れによって高額の水道料金が請求された場合は、水道局から「漏水減額請求書」を取り寄せ、修理完了後に減免申請を行うと料金が減額されます。
④水道メーターの故障や検針ミスの場合も
水道メーターは計量法によって8年サイクルで交換することが義務付けられているため、基本的に故障は考えられません。しかし、ごく稀に水道メーターが正常に作動していなかったり、検針担当者が検針ミスを起こしているケースがあります。使用量・排水量の増加や漏水に心当たりがない場合は、水道局(共同住宅扱いの場合は管理組合)へ問い合わせを行いましょう。
⑤地域の水道料金が値上がりした
一般的に水道管の耐用年数は40年とされていますが、近年は昭和の高度経済成長期に敷設された水道管が一気に老朽化して更新期に入っており、予算不足のためやむなく水道料金を値上げする自治体が増えています。居住地域の水道料金を再度確認してみましょう。
いますぐ実践!マンションでできる節水対策
家庭内で水の使用量・排水量が最も多くなるのは「バスタイム」。一般的なサイズの浴槽にお湯をためると約200リットル、シャワーを3分間流しっぱなしにすると約36リットルのお湯を使うことになります。特に冬場は「なかなか体が温まらないから」と熱いシャワーを浴びる時間が長くなりがちですが、15分間のシャワーは浴槽にお湯をためるのとほぼ同じ量の水を使うことになるため注意が必要です。なお、マンションで今すぐできる節水対策として以下のような方法を実践してみましょう。
①バスタイムのシャワーはこまめに止める
シャンプーの最中やカラダを洗うときに、シャワーを出しっぱなしにしている人も多いのでは?湯船にゆっくり浸かり、カラダを温めてから洗うなどの工夫をして、こまめにシャワーを止める習慣を身につけましょう。シャワーヘッドを節水タイプに交換すると、より高い節水効果が期待できます。
②お風呂の残り湯を再利用する
前述の通り、水道料金には「使う水」だけでなく「流す水」の量も含まれるため、生活排水を減らす工夫も大切です。最も取り組みやすいのは、お風呂の残り湯の再利用。お馴染みの「洗濯に使う」方法のほか、「浴室掃除に使う」「窓ふきやバルコニーの清掃に使う」「トイレの流水に使う」「ガーデニングの水やりに使う(ただし入浴剤が入った残り湯はNG)」などの活用法があります。
③歯磨きの時に水を出しっぱなしにしない
歯磨きの時もこまめに節水を。30秒間水を出しっぱなしにすると「約6リットルもの水を無駄に排水している」ということを意識しましょう。
④食器は「溜め洗い」をしよう
食器洗いで5分間水を出しっぱなしにした時の使用量は約60リットル。あらかじめ洗い桶にお湯を溜めてつけおきしておくと、油汚れが落ちやすくなりすすぎ時間を短縮できます。
⑤水洗トイレは「大」「小」レバーを使い分ける
トイレの水を流すレバーには「大」「小」がありますが、「ちゃんと流せるか不安でいつも大を使う」という方が多いのでは?実は最近の便器は節水機能が進化しており、「小」でも充分な流水力でトイレットペーパーを流せる「ノンホールドタイプ」が主流となっています。「大」と「小」では1回あたり約2リットルの水量差があるため、男性も女性も「大」は大便用、「小」は小便用と使い分けるようにしましょう。
近年の新築分譲マンションは節水設備が充実
いかがでしたか?日頃のちょっとした心がけが「節水」につながることがおわかりいただけたのではないでしょうか?なお、近年の新築分譲マンションでは、節水効果を高めるエコ設備を導入した物件が増えています。
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