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「駅徒歩10分」の実際の距離や暮らし心地とは?

マンション購入を検討する際には、エリア・沿線・生活環境・価格・広さ・間取りなど様々な希望条件が挙げられますが、多くの人にとって特に妥協できない条件の1つとなるのが「駅徒歩分数」ではないでしょうか?主なマンションポータルサイトでは「駅徒歩1分以内、3分以内、5分以内、7分以内、10分以内、15分以内・・・」と検索条件を絞り込めるようになっているため、将来において物件の売却を検討したり、賃貸運用を想定する場合にも「マンションの駅徒歩分数」は物件の価値を左右する重要なポイントとなってきます。そこで今回のジオプラットでは「分数表示のルール」や、分数だけではわからない「駅徒歩に関する確認ポイント」について解説します。

「1分=80m」を基準にして駅徒歩を算出するのが不動産広告のルール

マンションの広告では「最寄り駅から徒歩〇分」「スーパーへ徒歩〇分」「公園へ徒歩〇分」といった表示をよく見かけます。実はこの「徒歩〇分」という表示は、担当者が実際に歩いてストップウォッチで計測した数字ではなく、不動産公正取引協議会連合会が定める「不動産の表示に関する公正競争規約施行規則(※1)」に基づき「1分=80m」を基準として算出しています。

「1分=80m」については、健康な女性がハイヒールを履いて歩いた時の平均速度を基に定められているため、歩幅の広い男性や歩行速度の遅いお年寄り、小さなお子さんなど、世代・性別によっても実際の所要時間は異なります。また、急な坂道や信号・踏切のある道路でも「1分=80m」という基準は変わらないことから、実際に歩いてみると、地形や道路事情の違いによって「分数表示より近くに感じられた」または「もっと遠くに感じられた」というケースもあります。

なお、1分未満は切り上げとなり、駅から800mの物件は「徒歩10分」、駅から801mの物件は「徒歩11分」と表示されます。わずか1mの違いで分数表示が変わってしまうこともあるため、分数だけでなく距離表示もしっかり確認しましょう。

※1 不動産の表示に関する公正競争規約施行規則 http://www.rftc.jp/koseikyosokiyaku/

「駅徒歩10分」はマンション選びのひとつの目安

マンション業界では、一般的に駅徒歩10分以内の物件が「駅近物件」と呼ばれます。ただし、近年は駅近のシングル向けコンパクトマンションが急増していることから、「駅徒歩5分以内を駅近とする」という見方もあります。

前述の通り「駅徒歩分数」はあくまでも「1分=80m」の基準に基づいて算出した数字となるため、表示分数と実際に歩いた距離感を比較すると印象が異なるケースがありますが、マンションの将来価値を分析する指標のひとつ「リセールバリュー(※2)」は、駅からの近さに比例して数値が高くなる傾向にあります。そのため、将来の買い替えや賃貸運用を想定してマンション購入を検討している方は、「駅徒歩10分」という条件をひとつの目安にして希望物件を絞り込むのも良いでしょう。また、「駅徒歩10分」という条件は、リセールバリューだけではなく、「通勤や通学の時間が短縮できる」「生活必需品が手軽に揃う」など多くのメリットが享受できます。
※2:リセールバリューとは・・・新築から約10年前後が経過したマンションが、中古市場でどのような価格で流通したか?を数値(騰落率)で示したもの。

分数表示だけではわからないことも。実際に歩いて「どんな道のりか?」を確認しよう

「駅徒歩5分以内」と「駅徒歩10分以上」のマンションを比較してみると、“駅徒歩5分以内の物件のほうが便利に暮らせる”と思われがちですが、実際の生活では駅徒歩分数よりも「駅からどんな道のりを歩くのか?」という点が暮らしの利便性を左右します。

例えば、駅から徒歩5分の物件であっても、スーパーやコンビニが駅の反対側にあるような場合は、買い物をしたいときにわざわざ遠回りをすることになるため、実生活では不便さを感じることが多くなります。逆に、駅から徒歩10分以上の物件でも、帰り道ルート上にスーパー、銀行、保育園、学習塾など様々な生活施設が揃っていれば、「保育園のお迎えをしがてら、夕飯の買い物を済ませて帰宅する」など効率良く移動できるため、暮らしの満足度が高くなります。

他にも、歩道幅がしっかり確保されているか?街灯は適切に設置されているか?防犯上死角となりそうな場所はないか?など、「安心して歩ける道のりかどうか?」も重要なポイントとなるため、駅徒歩分数だけでなく、実際の道のりを歩いて「帰宅ルートの機能性・歩行のしやすさ・安全性」などをチェックしておきましょう。

「駅に近くて便利」VS「緑に近くて静か」、あなたならどちらを選ぶ?

もうひとつ確認しておきたいのは、物件の概要欄に必ず記載されている「用途地域」についてです。用途地域というのは都市計画法で定められた地域地区のひとつで、住居系・商業系・工業系など大きく分けて13の地域に分類されています。

都心部の場合、駅周辺のエリアは「商業系地域」に指定されていることが多く、大型商業施設や商店街、飲食店、遊興施設等が建ち並んでいます。買い物や食事をするにはとても便利な立地ですが、基本的に人流が多く、賑やかな印象を受けます。どちらかというと“職住近接”を希望するシングルやディンクスの方におすすめの地域です。

一方、駅から徒歩10分以上離れると、法令によって良好な住環境が保たれている「住宅系地域」が多くなり、大型公園や小・中学校などの教育施設も身近な場所に揃います。これから子育てを想定しているプレファミリーや、お子さんの健やかな成長を見守りたいファミリーにとって“育住近接の静かな暮らし”を叶えやすい環境となります。

コロナ禍を受けて、変化しつつある「駅徒歩分数」の希望条件

コロナ前までの住まい選びでは、「駅からの近さ・都心への近さ=通勤利便性」が重視されがちでしたが、近年はテレワークの普及により通勤回数が減ったことから“駅徒歩分数にはこだわらなくなった”という人が増えています。「駅から多少距離が離れていても、公園や緑地の近くで暮らしたい」といった住まいニーズも増加しており、コロナ禍での住まい選びでは“本当に自分たちが心地良く暮らせる住環境”が求められる傾向にあります。

もちろん、こうした住まい選びの条件は、家族構成や個人の生活志向によっても好みが分かれるところです。マンション購入の際にはまず「自分たちにとって理想の住まいとは何か?」についてしっかりと話し合い、優先順位を決めた上で「駅徒歩分数」を目安にしながら理想の物件を探してみてはいかがでしょうか?

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