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管理体制や住人マナーが一目瞭然!
「ゴミ置き場」はマンションの鏡──心がけたいゴミ出しマナーとは?

マンション購入を検討するとき、不動産に詳しい人が現地で真っ先にチェックするのは「ゴミ置き場」だと言われます。なぜなら「子は親の鏡」ならぬ「ゴミ置き場はマンションの鏡」。エントランスやアプローチなど、外から目立つ表舞台の清掃がキレイに行き届いていたとしても、いざゴミ置き場に入ってみると、ゴミが溢れかえっていたり、悪臭が充満していたり、分別が徹底されていなかったりと、そのマンションの意外な舞台裏が見えてくるからです。つまり、ゴミ置き場は「物件の管理体制」や「住民のマナー意識」が最も顕れやすい場所。マンションの評価を維持するためにも、住民一人ひとりが日頃からゴミ置き場の美観を意識することが大切です。そこで今回のジオプラットでは、改めて心掛けたい「マンションのゴミ出しマナー」について解説します。

マンションのごみ置き場は、大きく分けて3つのタイプがある

最近の新築マンションは、ほとんどの物件が「24時間ゴミ出しOK」になっています。しかし、中にはゴミ置き場の場所や清掃スタッフの出勤回数、空調設備等の事情により、ゴミ出しの曜日や時間が定められている物件もあります。これからマンション購入を検討される方は、必ず「ゴミ置き場はどんなタイプか?」「どのようなルールで管理されているか?」を確認しましょう。

■タイプ①マンション館内に大型ごみ置き場がある

最も一般的なゴミ置き場はこちらのタイプ。マンションの建物内に大型ごみ置き場が設けられており、空調システムによる消臭対策も行われています。また、セキュリティゾーンの中にあることから部外者が勝手に出入りできず、ゴミの不法投棄や持ち去りが無くなるため、防犯面でも安心感があります。このタイプの多くは「24時間ゴミ出しOK」ですが、ディスポーザー(生ごみ処理機)がついていない物件や、清掃スタッフの勤務日数が少ない物件の場合、生ごみのニオイの発生を懸念して、ゴミ出し日時が定められていることもあります。

■タイプ②各フロアにゴミ置き場がある

多くのタワーマンションで見られるのがこちらのタイプ。各フロアに小さなゴミ置き場が設けられており、毎日清掃スタッフがゴミを回収して集合ゴミ置き場まで運んでくれるため、入居者はゴミ出しの手間を大幅に軽減できます(ただし粗大ごみ等は除く)。もちろん24時間ゴミ出しOKですが、清掃スタッフの人件費がかさむため、管理コストは割高になっています。

■タイプ③建物の外にゴミ置き場がある

中古マンションに多いのがこのタイプですが、新築マンションでも、設計の都合により、エントランスの隣や駐車場の一角など、建物の外にゴミ置き場を配置した物件が見られます。ゴミ置き場の入口は施錠できるようになっていますが、マンション館内のゴミ置き場と違って空調管理が難しくなることから、ゴミの長期保管ができません。そのため、自治体のルールに合わせてゴミ出しの曜日・時間が決められているケースがほとんどです。なお、築古の物件や賃貸物件ではそもそも「ゴミ置き場が設置されていないマンション」もあります。その場合は地域指定のごみ収集所へ直接出しに行くことになります。

ゴミの分別はあくまでも自治体のルールに沿って行う

「24時間ゴミ出しOK」であっても、各住戸から出たゴミはマンション内のゴミ置き場に「一時保管」されているだけで、最終的なゴミの回収は各自治体が指定する日時に合わせて清掃スタッフがゴミ出しをしてくれます。

「ゴミの分別方法」に関しても各自治体のルールに従います。管理の行き届いたマンションの清掃スタッフは、各ゴミの内容物を外からチェックしており、明らかに可燃や資源がごちゃ混ぜになったマナー違反のゴミは「回収不能」として放置されることもあります。特に、引っ越しをしたばかりの場合、前に住んでいた自治体とゴミ出しルールが違っていることもあるため、迷った場合は必ず清掃スタッフ・管理スタッフに確認しましょう。

■注意したいゴミ出し①ペットボトルのラベルとキャップ

ペットボトルはラベルを剥がし、キャップを外して、軽く水洗いしてから出すのが一般的ですが、中には「ラベルは剥がさなくてもOK」という自治体もあります。また、キャップは一般的には「資源プラスチック」になりますが、キャップだけを分けて回収しているマンション・自治体もあります。なお、油が入っていたペットボトルや内容物の汚れが落ちないペットボトルは「可燃ごみ」に分類します。

■注意したいゴミ出し②ガーデニングの土

ガーデニングの植木鉢を処分したい場合、植木鉢本体は「粗大ゴミ」、鉢が割れて原型をとどめていない場合は「不燃ゴミ」、枯れた植物は「可燃ゴミ」となりますが、「土」に関しては基本的に家庭ゴミとして出すことはできません(一部回収可能な自治体あり)。不用品回収業者に依頼をするか、土の回収を行ってくれるホームセンターもあるため、購入店舗に問い合わせてみましょう。

■注意したいゴミ出し③電池・バッテリー

使用済み乾電池は、電池の端子部分にテープを貼り、電流が流れない絶縁状態にしてからゴミ出しします。マンションのゴミ置き場には、多くの場合「乾電池専用の回収箱」が用意されているのでそこへ投函します。なお、充電式の電池やリチウムイオンバッテリーは家庭ゴミとして出すことはできません。万一ゴミとして出してしまうと、清掃車輛やゴミ処理センターで圧縮作業を行う時に火災が発生する危険があるため、必ず販売店等に設置されている回収ボックスを利用しましょう。

マンションで気を付けたいゴミ出しのマナー

引っ越しの直後や年末の大掃除シーズンは、大量のゴミが発生しがち。しかし、マンションのゴミ置き場は「通常生活のゴミの量」を想定してスペースが設計されているため、ひとつの住戸から想定量以上のごみが出されるとキャパシティを超えてしまい、清掃スタッフや他の入居者にも迷惑をかけることになります。以下のマナーに注意しながら「ゴミ置き場の美観」を心がけましょう。

■ゴミ出しマナー①ゴミの減量を心がけること

意外に見落とされがちなのが「ゴミの量」自体を減らすこと。例えば、かさばりがちな梱包材等の紙類は小さく破って捨てるだけでもゴミの量が半減するほか、プラスチックの容器もハサミでカットすれば容量をかなり減らすことができます。ひと手間かかるものの、ゴミの減量は環境への配慮にもつながります。

■ゴミ出しマナー②1枚のゴミ袋に中身を詰めすぎないこと

ゴミ袋を節約するため、1枚の袋の中にギュウギュウに詰め込んでゴミ出ししている人も多いのでは?一見エコな取り組みのように感じますが、詰め込み過ぎたゴミ袋は、回収作業を行う時に袋が破れて中身が出てしまうことがあるため、「ある程度の余裕を残してゴミ袋を縛ること」がマナーとされています。また、水気をしっかり切らずに生ゴミをそのまま詰め込むと、袋が破れて共用廊下やゴミ置き場を汚してしまうこともあります。「水気や臭気のあるごみは二重にする」「袋の口は余裕を残して縛る」を徹底しましょう。

■ゴミ出しマナー③段ボールはたたんで出すこと

コロナ禍以降、ネット通販の利用者が急増し、いま多くのマンションで課題になっているのが「段ボール問題」です。すぐに段ボール置き場が満杯になってしまうため、清掃・回収が間に合わないという声もよく耳にします。中には箱の状態のままで放置していく人がいるようですが、段ボールは「平らにたたんで出す」が鉄則。また、各マンションごとに「紐で縛ってまとめる」「縛らずにたたんで出せばOK」などルールが異なるため、管理スタッフに確認しましょう。

■ゴミ出しマナー④24時間ゴミ出しOKでも夜中のゴミ出しには注意すること

24時間ゴミ出しOKのマンション場合、他の住人に会わない時間帯を選んで、夜中や早朝にゴミ出しをする人も少なくないようです。しかし、夜中や早朝はちょっとした音でも館内に響きやすくなるため、特にビンやカンのゴミ出しの時は、大きな音を出さないよう細心の注意を払いましょう。

■ゴミ出しマナー⑤粗大ごみを置きっぱなしにしないこと

粗大ごみについては自治体の窓口へ回収を依頼し、回収日の朝までに指定の粗大ゴミ置き場へ出すのがマナーです。中にはゴミ置き場内に粗大ゴミの一時保管場所を設けたマンションもありますが、回収日が決まっていない粗大ゴミを放置するのはNG。必ず粗大ごみ券を貼り、回収日と部屋番号がわかるようにしてから出しましょう。

■ゴミ出しマナー⑥マナー違反を見かけた時は管理スタッフへ

他の入居者が明らかに「マナー違反のゴミ出し」をしていた場合は、直接声をかけて注意をするのではなく、まずは管理スタッフへ報告を行いましょう。直接の対話は不要なトラブルへと発展する恐れがあります。同時に、自分もうっかりマナー違反をしないよう心がけたいものです。

ゴミも資源として活用することで管理組合の収入源になる

なお、マンションのゴミ置き場に出された新聞紙や段ボール等の古紙については、回収業者に依頼して資源集団回収を行うことで、ささやかながらも管理組合の貴重な収入源となっています。これから年末の大掃除シーズンを迎えると、断捨離等で様々な種類のゴミが出てくると思いますが、ゴミも大切な資源の一部。今回ご紹介したゴミ出しマナーを守り、気持ち良く新年を迎えましょう。

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