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人生で最も大きな買い物?!
「マンション購入」のベストなタイミングとは?

国交省の令和4年度「住宅市場動向調査(※1)」によると、新築分譲マンションを初めて購入した人(一次取得者)の平均年齢は39.9歳で、平均世帯年収は923万円だったことがわかりました。しかし、マンション購入を決断するタイミングは人それぞれ。単に年齢や年収だけで測れるものではなく、ライフステージの変化や長期的なファイナンスプラン、住宅ローンの金利の動きなど、様々な検討ポイントがあります。そこで今回のジオプラットは「マンション購入のベストなタイミング」の見極め方と検討したいポイントについて解説します。
※1:国土交通省住宅局 令和4年度住宅市場動向調査報告書より(令和5年3月発表)

マンション購入を考える時に見極めたい「2つのタイミング」とは?

マンション購入を考えるべきタイミング(=買い時)は、大きく分けて2つあります。ひとつは「自分の買い時タイミング」、もうひとつは「世の中の買い時タイミング」です。

●自分の買い時とは?

・賃貸住宅の契約更新期が近づいてきた
・家賃を払うのがもったいないと感じるようになった
・気に入った物件が見つかった
・結婚した、家族が増えた、子どもの勉強部屋が必要になった
・目標の頭金を貯めることができた
など、個人的な事情で「マンションを買いたい」と思ったとき。

●世の中の買い時とは?

・住宅ローンが低金利で推移している
・価格と性能のバランスがよい良質なマンションが揃っている
・減税制度をはじめ国の住宅取得支援策が充実している
など、客観的に見ても「買い時」と判断できるとき。

ここからは、「自分の買い時タイミング」と「世の中の買い時タイミング」について、具体的な検討ポイントを掘り下げてみましょう。

「自分の買い時」はライフステージや仕事の変化がきっかけになることが多い

自分の買い時タイミングは、主に「ライフステージの変化」「仕事の変化」「ファイナンスプランに基づく計画」がきっかけになることが多いようです。

【ライフステージの変化】

●結婚したとき

一般的に多いのは、結婚をきっかけにマンション購入を考えるケース。夫婦共働きなら世帯収入が増加するため、購入予算を増やすことも可能。若い世代のカップルでも検討できる物件の幅が広がります。ただし、今後の家族構成の変化は正確に予測できないため、万一の変化に備えて、売ったり貸したりしやすい「流動性の高い物件」を選ぶことが大切です。

●子どもが生まれたとき、入園・入学するとき

「子どもが生まれ、今の住まいが手狭になった」というきっかけもファミリー世帯に多く見られる購入タイミング。このタイミングなら今後の家族のライフプランを描きやすく、「必要な部屋数」「教育環境の充実度」など、より具体的な条件を挙げてマンション探しができるため、理想の物件に出会いやすくなります。ただし、子どもの勉強部屋が必要になるのは小学校から高校卒業までの12年間。大学進学後や独立後は夫婦二人の生活に戻ることを想定し、「可変性の高いプラン」を選ぶことが大切です。

【仕事の変化】

●転職を考えているとき

最近はキャリアアップを目指して転職を重ねる人が増えていますが、住宅ローンの借入れ審査には「勤続年数」の項目があり、多くの金融機関が2~3年以上を融資条件に挙げています。転職したてで勤続年数が足りないと審査が通らないケースもあるため、キャリアアップを考えている方は「転職する前」がベストな購入タイミングのひとつ。さらなる転職により居住地が変わる可能性もあるため、いざという時も売却活動がスムーズに行える「資産評価を維持しやすい物件」を選ぶようにしましょう。

●定年退職するとき

定年退職は「住まいのダウンサイジング」のベストなタイミングです。ダウンサイジングとは面積を縮小すること。子どもたちの手も離れ、夫婦二人だけの生活に戻ると、広すぎる家は不経済。ダウンサイジングを行うことで光熱費等のランニングコストも軽減できます。快活なシニアライフの継続に向けて、マイカーを手放してもアクティブに暮らせる「駅近立地のマンション」がおすすめです。

【ファイナンスプランに基づく計画】

●住宅ローンの借入れ適齢期になったとき

一般的な住宅ローンの完済年齢は80歳。返済期間を35年とした場合、逆算すると借入れ適齢期は45歳、65歳定年時完済を目指すのであれば30歳となります。「早めに借りて早めに返す」は住宅ローンの鉄則。自分に残された返済期間をシミュレーションすると、ベストな購入タイミングを測ることができます。

●頭金の目標額が貯まりそうなとき

頭金貯金の目標額を達成できそうなタイミングもマンション購入の好機です。しかし、「頭金を貯めている間も高い家賃を払い続けている」というなら本末転倒。近年は頭金0円で借入れできる住宅ローン商品も増えているため、まずは気になる物件のモデルルームを訪れ、実際に必要な費用(頭金・諸経費・月々返済額など)をシミュレーションしてもらいましょう。リアルな数字と向き合うことで、より具体的にベストタイミングを測りやすくなります。

「自分の買い時」に「世の中の買い時」が重なれば、まさにベストタイミング

一方、世の中の買い時は、マーケットの価格動向や住宅税制の内容により“多くの人が買いやすいと感じるかどうか?に”よって変わってきます。前述の「自分の買い時」に「世の中の買い時」が重なれば、まさにベストな購入タイミングと判断できます。

●住宅ローンが低金利で推移しているとき

現在、マンション価格は全国的に高騰しているため「今は買い時ではない」と判断されがちですが、住宅ローンの変動金利はいまだ低金利状態で推移しており、総返済額を抑えやすい傾向にあります。世界的な金融市場の動きを考えると、今後金利はゆるやかに上昇していくと考えられるため、金利上昇前の今は“買いやすいタイミング”と言えるでしょう。なお、住宅ローン金利は契約時ではなく引渡し時(融資実行時)に確定します。毎月1日に発表される金利の動きを把握しておくと、ベストなタイミングを見極めやすくなります。

●住宅税制が充実しているとき

お馴染みの「住宅ローン減税」や「贈与税の非課税措置」は永続的なものではなく、毎年12月下旬に発表される税制改正大綱に基づき次年度の内容が確定します。ちなみに、年末の住宅ローン残高に応じて住民税等の一部が還付される「住宅ローン減税」は2025年12月末日まで延長中(2026年以降の方針は未定)。住宅を取得すると手厚い優遇措置が受けられる今は、ベストな購入タイミングと言えそうです。

自分が「買いたい」と思い立ったときこそ、本当のベストタイミング

実は、マンション購入は「思い立ったが吉日」と言われ、その勢いに乗ることも大切。「ひやかしのつもりでモデルルーム見学に出かけたらトントン拍子で話が進み、理想の物件を購入できた」と語る契約者も少なくありません。逆に「一生に一度きりの大きな買い物だから・・・」と慎重になりすぎてしまう人は、周囲の意見や情報に振り回され、ベストなタイミングを逃してしまうこともあるようです。

自分が「マンションを買いたい」と思ったときに「理想的な物件」に出会うことができたら、それはまさにベストなタイミング。今回ご紹介した検討ポイントを参考にしつつ「自分にとって最もベストな購入機会」を測ってみてはいかがでしょうか?

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