阪急阪神不動産

グッドデザイン賞2018年

ジオ四谷荒木町(2018年)

概要
『ジオ四谷荒木町』の設計に際しては、地域のシンボル的存在として愛され、新宿区の保護樹木に指定された「大銀杏の木」と、敷地の東西を縦断する「貫通通路」を生かし、江戸時代から続くこの土地のコンテクストを継承することを意識しました。
また、再開発の進む「四ツ谷」駅から三栄通りに至る路の受けとなる丁字路の交差点部に、「2層吹抜エントランスホール」を配し、大銀杏の背景にはガラス面が印象的なファサードとし、新旧が交差する象徴的な「三位一体」のデザインを創出、ランドマーク性を演出しました。
審査員からの評価ポイント
大銀杏を継承し、その樹木を手掛かりに敷地内通路や、ラウンジを街のコーナーにデザインしている。
継承と現代的なデザインが街並みとして生まれていることを評価した。

まちづくり憲章のあるニュータウン「彩都」(2018年)

概要
『まちづくり憲章のあるニュータウン[彩都]』は、当社が開発主体となって、2004 年4月に、緑豊かな自然環境を生かした「国際文化公園都市」として誕生しました。
「彩都」では、街びらきの当初は開発者が中心となり、以後は開発者と自治会とが緩やかな連携を図りながら、次第に住民が街に愛着を持って、自らが街をよくしていきたいという想いが生まれるようなコミュニティ支援の実現を目指して、街の付加価値向上とブランド向上に取り組んできました。
マンション住民のみならず、戸建住民もマンションのコミュニティルームやキッチンスペースを相互利用できるルールを考案し、住民の活動をサポートするなど、コミュニティ形成のための取り組みを行ってきました。
審査員からの評価ポイント
自治会ができることと開発者ができることを、それぞれがうまく分担しながらしなやかなまちづくりを行っている。共用施設の貸し出しなどはその例で、興味深い。開発者は、地域コミュニティの走り出しを支援することで、主体的に運営できる人や組織を育て、住民が自走できるように引き継ぎつつある。
住宅地には長期的な視点が不可欠である。過去のニュータウンの成功や失敗に学び、人口減少時代のニュータウン開発として、今後も持続可能なまちづくりを期待したい。