グッドデザイン賞2021年
ジオ北千里藤白台(2021年)
- 概要
- 千里ニュータウンにおける府営住宅建替え事業として開発しました。従前から利用されていた府営住宅との連絡通路をマンション敷地内に再生し、地域に開かれた広場を創出することで地域コミュニティと繋がる計画としました。
- 審査員からの評価ポイント
- 前面道路からこれだけ引きを取れると、7階建ての中層建物でもずいぶんとゆったり感じられるものだ。
計画は、隣接する府営住宅と関係付けられるように園路のような連絡通路を設けたり、角地の広場を繋げたり、優良な歩行者ネットワークを形成している。周辺には公園などの緑地が広がっていることから、それら周辺コンテクストにもフィットしている。これまでこの場所が醸成してきた地域コミュニティと丁寧に接続しようとする意図が感じられる。ささやかではあるが、好感のもてる外構デザインである。
ジオ文京春日(2021年)
- 概要
- 文京区のなかでも閑静な住宅街として知られる春日2丁目。
住む人が“温かさと安らぎ”を感じる心地よい暮らしのストーリーを追求し、丁寧にデザインを積み重ね、美しく街に溶け込む集合住宅を目指しました。
- 審査員からの評価ポイント
- 敷地に対しての丁寧な設計が大変印象的な計画である。
低層におさえられているのは、法規的な要因もあるだろうが、それを抜きにしても、袖壁で分割したファサードや、植栽に合わせて選定された細やかなグリーンのタイルなどは、この土地の街並みのスケール感や落ち着いた雰囲気をとてもよく捉えている。内装も丁寧だが派手でなく、心地よい。街並みのピースとしての、何気ないが丁寧なものづくりは、簡単なようでとても難しいが、それをよくこなしている。
家族・住まい・時間にゆとりが生まれる集約型収納空間 STORAGEA(2021年)
- 概要
- 『STORAGEA(ストレージア)』は、お客様の声を集め、検証し、より快適な住まいを生み出すサイクル型の商品企画プロジェクト〈ジオフィット プラス〉の⼀つとして開発。間取り全体を見直し、家族構成やライフスタイルが変化しても使いつづけられる集約型の収納空間です。
- 審査員からの評価ポイント
- 「ストレージア」は従来のWICとは違う集約型収納で、70㎡台のマンションに標準装備されている。服を「掛けて」収納したいというニーズに着目し、大人2人分の洋服(約100着)を掛けられるハンガーパイプを設置。収納内はL型形状の部分が無く、衣類が出し入れしやすい。地味だがなるほどと思わせる、収納の使い勝手の向上に真摯に取り組まれている。また、収納内には廊下と2つの居室から引⼾のみでアクセスできるので、個室内のレイアウトの自由度が格段に上がる。
将来のライフスタイルの変化に応じて、ストレージア内をリノベーションする楽しみもあり、大きな可能性を秘めた収納空間だと思う。