スペシャル|【公式】ジオタワー大阪十三|阪急阪神不動産|[住・商・官]複合開発、総712戸|超高層タワーレジデンス

Specialスペシャル

開発者対談 Vol.3

阪急阪神不動産×類設計室

低層部の開発を担当した類設計室担当者に
開発にかける想いやデザインのこだわりについて
詳しくお話を伺いました。

Profile Profile

Profile(左から)

  • 阪急阪神不動産株式会社
    事業推進グループ
    斎藤 拓也

  • 阪急阪神不動産株式会社
    事業推進グループ
    苅谷 映理子

  • 株式会社類設計室
    意匠設計者(低層部)
    小林 有吾

  • 株式会社類設計室
    意匠設計者(低層部)
    橋本 宏

  • 株式会社類設計室
    意匠設計者(低層部)
    若林 勇夫

Q

複合開発における低層部の開発計画と、その経緯について教えてください。

  • 苅谷 氏

    苅谷 氏

    2020年3月、淀川区役所跡地等活用事業の開発事業者予定者選定のプロポーザルが開催され、2019年から類設計室さんと一緒に検討をしてきました。
    淀川区は、子育て世帯の流出と地域コミュニティの希薄化が課題となっており、区役所跡地を活用して図書館を移設し、賑わいのある施設を設けることで、人々が集まる場所や子育て世帯が定住できる場所を作りたいという意向がありました。その意向を踏まえて、淀川区がどのような提案を求めているかを突き詰めて考えていきました。

Q

人々の交流を潤滑化する空間デザインについて、工夫された点をお聞かせください。

  • 小林 氏

    小林 氏

    まず、建物デザインとして低層部のアールの形状が特徴的ですが、これは物件南側に淀川の河川敷があるという立地条件が関係しています。
    将来的に街が発展し変貌を遂げて行く中、淀川に近いというこのエリアの魅力を活かすため、本計画地が十三駅から淀川に繋がるゲートのような建物デザインにしたいと考えました。
    東西の道路を挟んで曲線を描き、淀川に繋がるようなデザインコンセプトはプロポーザルの提案当初から、東西敷地一体で進めてきた大きなテーマです。

    もうひとつの工夫は、「にぎわいをどう作るか」です。
    今回は、建物の中だけでなく外部の公開空地を広く設けています。
    公開空地は、容積率を上げるために設けることが比較的多いのですが、地域の人々が集まり、様々なイベントを行えるような「使える公開空地」にしたいと考えていました。
    しかし、思っていた以上に実現するのが難しく、特に違法駐輪の軽減は課題で、大阪市とも協議を重ねました。
    最終的には道路レベルと建物レベルのレベル差を利用して、広場全体に少しずつ段差をつけ、違法駐輪が極力無いように工夫することで大きな公開空地を実現しました。
    可能な限りオープンなものにしたいという思いと、違法駐輪の課題をうまく調整できたと思います。

  • 若林 氏

    若林 氏

    「十三」駅周辺は緑が少ないため、豊かな淀川と繋げることを考えました。公開空地は東西2方向へ開くように誘導するような形状にしており、その中心となるコーナー部分には、建物の2階に通じる大階段を設けました。この大階段は、ちょっと腰かけて休憩したり、本を読んだりと憩いの場となるような計画としています。
    また、大階段の下には広がりのあるスペースを設け、多彩なイベントなどを実施する計画です。建物内にいる人も公開空地の緑を感じ、公開空地からも建物内の活動を感じられるよう、内外のつながりも重視しました。

  • 小林 氏

    小林 氏

    広いオープンスペースで新しい十三を創り出しつつ、今の十三の良さ感も残していきたいと考えています。
    「ワイガヤ感」や「スケール感」を感じられる大きい広場と、ちょっとした木漏れ日のベンチスペースが混在するような公開空地を目指しています。背もたれのある椅子やベンチ、ハイカウンターと椅子のセットなど色々な形状の座れる場所を設けました。
    東西に分かれた敷地を一体的な設計によりオープンスペースに変えることで、道路を挟んでも一体感を保つことができました。

Q

2階フロアの計画概要や、フロアデザインについてお聞かせください。

  • 小林 氏

    小林 氏

    1階から大階段をあがっていくとロビーが見えてきます。左には大阪市立図書館、右を向くと学校法人履正社の学校図書館があります。学校図書館の中には「まちライブラリー」(地域のみなさんが本を持ってきて貸出できる、コミュニティ形成のための図書館)を設けられます。

  • 苅谷 氏

    苅谷 氏

    学校図書館には、学校専用ゾーンと一般に開放された「まちライブラリー」が存在します。今回のプロポーザルのメインテーマは「ワイガヤ図書館(=地域交流型図書館)」であり、プロポーザルの応募に当たってはその実現方法について検討を重ねました。挙がった案としては、書店を入れる、子どもの学び教室を設けるなどがありましたが、様々な検討を重ねる中で、「まちライブラリー」の導入を決断しました。
    市立図書館の面積は上限1,000㎡と限りがある中、レイアウトを考えると面積に余裕がなく、市立図書館だけで市民が交流できる「ワイガヤ空間」を作るのは難しいという課題がありました。そこで「まちライブラリー」を導入することで、図書館を訪れる人々がまちライブラリーで交流できるように計画しました。
    「まちライブラリー」の本は買ってきたものではなく、色々な方が寄贈してくれたものです。その本に、自分のおすすめポイントや感想が書かれていて、読んだ人の感想を追加していく仕組みになっています。本を介して人と人がつながるのが大きなポイントですね。

  • 斎藤 氏

    斎藤 氏

    「まちライブラリー」の提唱者である礒井純充さんから「まちライブラリー」は『本を介したSNS』という例えをお聞きしました。インスタグラムだと画像を通じてメッセージを交わし合いコミュニティを築いていきますが、ここでは寄贈した本にメッセージを添え、読んだ人が感想を書き、寄贈した人がまたその感想を見るなど、本を通じて交流が生まれていきます。

    以前より十三にキャンパスを開かれている学校法人 履正社も、十三をよりよくしたいという思いをっていただいており、まちライブラリーは学校法人履正社の図書館の中で運営されます。当社と連携いただけることをとても嬉しく思っています。

  • 橋本 氏

    橋本 氏

    官・民・学が連携したこのような開発は全国でも初めてです。
    街のシンボルになり、地域のまちづくり拠点として、十三に新しい「学びの街」というイメージが作られていってほしいという期待があります。

  • 小林 氏

    小林 氏

    (淀川区は)子育て世帯の定住が課題となっており、この取り組みはその解決に寄与できると考えています。

    デザインはもちろん、機能面でも市立図書館、学校図書館そして「まちライブラリー」を同じフロアに設ける中で、どのようにオープンな空間を作り出せるかを設計初期から考慮しました。市立図書館はガラスのスライディングウォールを使用し、ロビーと図書館がシームレスに繋がるよう設計しました。

    通常、図書館のカウンターは入口付近に設けることが多いですが、今回は意図的に入口近くに多目的な空間を設けました。結果的にカウンターは少し奥まった場所での配置となりましたが、市立図書館の協力のもと、それぞれが繋がりを持つようなフロア構成を実現できたと感じています。

  • 若林 氏

    若林 氏

    図書館デザインの特徴は天井です。同じ図書館でも雰囲気の異なる市立図書館と学校図書館が木の天井で繋がるようなデザインとしました。学校図書館はシックで落ち着いた色調で、一方、市立図書館は明るい木を使用し、子育て世帯が好むような明るく楽しい雰囲気を出しました。天井の木の色をゾーンごとにグラデーションで変化させることで、一体感を保ちつつも、各ゾーンを感じられるように工夫しています。
    また、敷地にあったクスノキの大木を伐採し、ロビーの正面に丸太の「館内案内」を設けることを検討しています。

Q

今回の開発により、地域との繋がりが将来的にどのように広がっていくのか、思い描かれている未来の街についてお聞かせください。
また、今後の十三の街はどのように変化するでしょうか?また、どのような変化を期待されますか?

  • 橋本 氏

    橋本 氏

    私たちの会社のスタンスとして、どのプロジェクトでも建物が出来てからではなく、設計・工事工程という時間をうまく利用しながら地域を盛り上げていきたいという思いを持っています。
    加えて、今回の敷地はすぐ近くに私たちの会社があり、さらに社員のうち200~300人が淀川区に住んでいることもあり、今まで以上に地域住民の皆さまとプロジェクトを通じてつながりを深めさせていただきながら、完成後も関わっていけるような取り組みも行っています。
    例えば、地域主体のお祭りに参加したり、農園事業部もあるので、マルシェに参加することもあります。他にも自社のビルの一部を開放してお絵かき教室を開催したり、ミーティングの場として提供して当社も参加したり、等々。
    以前からこういった活動は行っているのですが、このプロジェクトが始まってから地域の方に声かけてもらうことが増えましたね。さらに交流が盛んになっている印象です。

  • 小林 氏

    小林 氏

    淀川区も意欲的で、積極的に「よどがわワイガヤ推進委員会」を作ってくださいました。「よどがわワイガヤ推進委員会」とは、図書館や河川敷をどうしていくかを議論する集まりで、意欲のある住民さんに来ていただいて、定期的にミーティングを開催しています。意見交換しながら空間、図書館の機能を作り込むことを、今まさにやっています。ただ建物の完成を待つだけではなく、主体的に参加いただくことで、完成する前から意識を高めてもらえると思います。「ジオタワー大阪十三」のマンションギャラリーにも「プレまちライブラリー」を作り、事前活動を検討していただいているとのことですし、地域の人と新しい人の融合ができるのではと期待しています。

  • 苅谷 氏

    苅谷 氏

    我々も、阪急阪神ホールディングスのグループ会社に委託して、地域との繋がりやイベントに参加するなど関係性を築いています。これまで、分譲マンションを開発していくのが仕事で、そこまでコミュニティ形成などに踏み込んでやっていくことはあまりなかったので、非常に面白いですね。

  • 橋本 氏

    橋本 氏

    公開空地もオープンスペースとして開いていきますし、図書館もオープンで、コミュニティも開かれたものになることを期待しています。主役はマンションにお住いの方々と地域の方々であり、それをつないでいく。主体的に学び活動が生まれ、街のシンボルになっていく。これからの時代に求められている、そのモデルになるのではと期待しています。

  • 斎藤 氏

    斎藤 氏

    十三はこれから交通の結節点としてさらに進化することを期待されています。阪急阪神不動産としても、十三が「住みたい街」として発展していくことを願っています。西宮北口のように住みたい街ランキングに掲載されるようになれば嬉しいですね。

※掲載の情報は2023年7月時点のものであり、今後変更になる場合があります。

※掲載の内容はインタビュー回答者のご意見であり、当マンションの将来の周辺環境・資産価値などを保証するものではありません。

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24.04.294/29(月)~5/4(土)は
ゴールデンウィーク休業とさせていただきます。

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24.03.29公式サイトを
リニューアルいたしました

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